韓国の文在寅大統領(65)は北朝鮮との融和をアピールし続けた。日本の安倍晋三首相(63)とも首脳会談を行い、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を政治にフル活用した。戦争の歴史抜きには語れない朝鮮半島。韓国で取材を続けると市民の政治意識は高いと感じる。

 以前、社会面の平昌特集で紹介したリ・ボウキャンさん(26)は「韓国人美女」のテーマで、何げなく取材を申し込んだが、ふと慰安婦問題の話になると、急に右手を上げた。手首にはめた慰安婦問題を応援するチャリティーブレスレットを見せるためだった。

 「強制連行された人もいる。元慰安婦はお金が欲しいわけじゃない。本人たちの意見を聞いて、日本ともう1度、話し合うべきだ」。平昌五輪に出場する選手の情報はほとんど知らなかった。文大統領のやり方も、その国民性から来るものなのか。【三須一紀】