バドミントン女子シングルスで世界ランク6位の奥原希望(21=日本ユニシス)の銅メダルが確定した。

 この銅メダルが、奥原の夢をさらに前に進めることになりそうだ。夢とは、自前で体育館を建てること。日本にまだない18面が取れるバドミントン専用体育館を造り、ジュニア選手を育て日本をさらに強くする。そんな野望を胸に、大会で稼いだ賞金には手を付けず、貯金に回してきた。

 今年の冬には地元長野県大町市で「第2の奥原希望発掘プロジェクト」として教室を開く。来夏には地元で老若男女、パラ競技も含めた国際大会「第1回奥原希望杯」の開催を予定している。所属の日本ユニシスにはプロ転向を視野に入れ、正社員ではなく契約社員で入った。企業チームでプレーするしか道がない日本バドミントン界に一石を投じようとしている。

 「バドミントンは注目されてきたが、メジャー競技に比べるとまだまだ。今回結果を残すことで4年後につなげていきたい。結果でアピールしたい」と固く誓っていた。まだ21歳。東京での金メダル獲得へ、歩みは止めない。【高場泉穂】