<リオ五輪:競泳>◇10日◇女子200メートルバタフライ決勝

 星が攻めのレースで銅メダルを獲得した。前半を抑え、消極的だった予選、準決勝とは異なり、前半から攻めながらトップに食らいつく。最後50メートルは最速ラップで3位。金メダルこそ逃したが、積極的なレースは評価できるし、今後の可能性も感じた。

 今大会は、昨年の世界選手権金メダルで五輪代表に内定した選手が、星、瀬戸、渡部と3人いた。その中で金メダルを取った選手はいない。誰もが早期内定に戸惑い、重圧を感じたように見えた。

 今大会の途中結果を見ても、池江をはじめ4月の選考会で記録の良い選手が本番でも結果を残す傾向がある。内定選手のタイムはいまひとつ。もともと五輪内定といっても金メダルの種目だけで、他の種目は選考レースに出る必要がある。1年前の早期内定制度は再考の余地がある。(日刊スポーツ評論家)