2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は7日、リオデジャネイロ五輪日本選手団壮行会(3日)のあいさつで「どうしてみんなそろって国歌を歌わないんでしょうか」などと苦言を呈した理由を、主催の日本オリンピック委員会(JOC)が「国歌斉唱」でなく「独唱」の形式で実施したことに疑問を感じたからと説明した。

 「(斉唱を)お願いしたつもりで、文句を言ったわけじゃない」とも述べた。

 国内競技団体を集めた組織委の会合で、日本体操協会の渡辺守成専務理事から発言の趣旨を聞かれた森会長は、こうした式典では国歌は斉唱すべきとの持論を展開。当初届いた案内状に「斉唱」と記載されていたにもかかわらず、独唱に変更されていたことを「非常に疑問に感じた」と主張した。JOCの日本選手団行動規範に「結団式やメダルセレモニー等、公式行事では脱帽し、姿勢を正し、日の丸を直視し、君が代を斉唱すること」と明記されていると指摘し「JOCはなぜ規範があるのに(斉唱を)やらないのか」と語った。

 会合に出席したJOCの平岡英介専務理事は「これからはきちっと日の丸を見て君が代を斉唱することを徹底していきたい」と述べた。