南米初の五輪開催期間中に観戦客ら約50万人が訪れる見込みのブラジル・リオデジャネイロ市内で、ホテル不足や宿泊費の高騰を受け、ラブホテルや民泊に予約が集まっている。

 こちらも料金は上昇しているが、地元メディアによると、リオのラブホテル業界団体は95%の部屋が埋まると試算している。

 「どこも通常の4~6倍に値上げしているが、予約は多い」。リオ中心部にある「ラブタイム」のファビアノ・バスケス支配人が明かした。このラブホテルでは五輪期間中、簡素なダブルベッドの部屋で1人当たり1泊550レアル(約1万8000円)を取るが、ドイツ人や韓国人らの予約で埋まりつつある。

 リオの宿泊室数は五輪開催が決まった2009年の3万室から約6万室に増えたが、期間中の部屋不足は依然深刻。ホテル代は数倍~10倍に高騰しているものの、業界団体によると92・5%の高い予約率だ。岸壁に停泊した客船にも3万人近くが宿泊する予定。スラム街「ファベーラ」の安宿も人気で、海岸沿いにキャンピングカーで寝泊まりする人も出始めた。

 民泊仲介業者によると、約6万件の予約が入っており、料金も数倍に上昇。リオ市中心部のアパートオーナーの男性(36)は「五輪期間中は3倍に上げたが、すぐに入居者が決まった」と話す。