2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は22日、リオデジャネイロで取材に応じ、前夜のリオデジャネイロ五輪閉会式での安倍晋三首相のサプライズ登場は、組織委の森喜朗会長の発案だったことを明らかにした。

 「直接首相にお願いし、快諾してもらったと聞いた。日本、東京を発信し、20年大会をPRする上で最も適任と考えたそうだ」と語った。首相は閉会式で人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮(ふん)した。

 当初、リオ五輪後に国際オリンピック委員会(IOC)に提出予定だった予算計画は、東京都や国との分担の見直し協議があるために遅れるとの見通しを示し、年内が「一つの目標」と述べた。

 組織委は今大会183人の職員を派遣し、IOCが提供する五輪開催都市向けの研修プログラムに参加した。武藤事務総長はセキュリティーや輸送、施設整備、多言語対応を東京大会の課題に挙げ「今までは机上の準備。つかんだ現実のイメージを頭に置いてやることが重要」と視察の収穫を強調した。

 リオ五輪でPR拠点として開設したジャパンハウスの来場者数は6万7200人だったと発表した。9月のパラリンピックと合わせ当初は約2万3千人を見込んでいたが、大幅に上回った。