競泳女子400メートル個人メドレー代表の高橋美帆(23=ミキハウス)は京都・長岡中時代、今夏からドイツ1部アウクスブルクに移籍したFW宇佐美貴史と同級生だった。その2人を担任した小林秀昭さん(53)が、当時の思い出を語るとともにエールを送った。

 真面目で勉学も優秀なコツコツ努力型だった高橋に対して、当時から全国的に有名だった宇佐美は、天才型でクラスのムードメーカー。中学3年の10月、小林さんは高橋の日常を知った。毎日、練習を終えて夜11時ごろに帰宅。どんなに疲れていても「必ず1時間柔軟をして体をケアしている」と聞かされた。内に秘める高橋の闘志を強く感じた。

 小林さんは「2人に共通していたのは、それぞれ自分のたけているもので人に譲らない部分を持っていたこと」。12年ロンドン五輪は2人そろって出場した。中学時代、水泳が苦手だった宇佐美に高橋が指導することもあり、お互い存在を認め合ってきた。そして今年も2人にとって挑戦の夏。小林さんは教え子の熱い思いを遠くから見守っている。【小杉舞】