石川佳純(23=全農)、福原愛(27=ANA)、伊藤美誠(15=スターツ)で、金メダルに挑む女子団体が開幕した。1回戦でポーランドに3-0のストレート勝ち。シングルスではメダルなしに終わったが、団体での中国撃破に向け、幸先の良いスタートをきった。

 1番手で登場した石川は、世界ランク60位のグジボフスカに、いきなり6連続得点で勢いをつけた。

 シングルス3回戦は、銅メダルを獲得したキム・ソンイ(北朝鮮)に右ふくらはぎをつって敗れたが、この日の会場入り直前にドアに手をはさむアクシデントが発生。試合中にも相手の打球が左目に当たるなど、不運続きだった。それでも、今五輪初勝利を挙げ「いいスタートがきれたので自信になりました」と笑顔。初戦は敗退後は2日間の完全休養。体力と気持ちを切り替えた3-0の勝利だった。

 2番手の伊藤は五輪デビュー戦で勝利した。同30位のリーに1ゲームは落としたものの、速さある攻撃で躍動。2-1で迎えた第4ゲームは7連続得点などで圧倒し、あらためて世界の舞台で通用することを証明してみせた。「選手の皆さんの迫力、気合、観客の皆さんの応援。プロツアーよりもオリンピックの舞台のほうが好きだなというのはあります。緊張はしなかった。楽しかったです」。

 続く3番手のダブルスは福原と伊藤の「あいみま」ペアもデビュー。パルティカ、グジボフスカ組に3-1で勝利し、試合を決めた。福原は「スピードあるダブルスだと思うので、最大限に出したい。バックのラバーが異質ということで技の引き出しが多いと思うので、そういう部分も武器にしていきたい」と、2人の新ペアに手応えも得ていた。

 13日の準々決勝(日本時間14日午前7時半)では、1回戦でオランダに3-1で勝ったオーストラリアと対戦する。石川は「水谷くんは銅メダルをとってくれたことはうれしかったですし、私たちも団体戦では勝てるようにしたい。もちろんシングルスのメダルもすごく欲しかったんですけれど、団体のメダルもすごく欲しい。みんなで力を合わせて一戦一戦やっていけば結果はついてくると思う」。福原も「私と佳純ちゃんはロンドンで銀メダルを獲得しているので、それ以上の気持ちを味わいたいというのが強くある」と悲願の金メダルに挑む。