トライアスロンの上田藍(32=ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)が、着物姿でリオデジャネイロ五輪のメダル獲得を誓った。

 上田は18日、千葉・幕張のホテルで行われた所属チームの壮行会に加藤友里恵(29)とともに出席。手描き友禅職人の父守男さん(66)から贈られた友禅を着て登場した。京都から駆けつけた守男さんは「リオの海と空、雲をイメージしました」と説明。帯は五輪を意識して5色で描かれている。

 五輪のたびに父から贈られる着物も3着目。上田は「うれしい、きれい。この海を、思い切り泳ぎます」と、両袖を上げて見せながら最高の笑顔をみせた。

 16日に行われた世界選手権シリーズ第7戦ハンブルク大会(スプリント)では7位入賞。横浜大会の3位など5大会連続入賞と安定してメダル争いを演じ、世界ランクも4位まで上昇した。五輪メダルを射程圏に入れて「金メダルの夢と、現実が近づいてきた自信がある」と胸を張った。

 メダル獲得者が招かれる天皇・皇后両陛下主催の園遊会用の着物も「黒を基調にしたものを今、作っているところです」と父守男さん。155センチと世界トップレベルで最も小柄な上田だが、バイクに高低差があるリオのコースは体に負担が少なく有利になる。

 この日朝に帰国し、昼にはJR稲毛駅で千葉ステーションビル(ペリエ)主催の応援イベントにも出席。「みなさんの力が私の背中を押してくれます。(五輪競技日の)8月20日、よろしく応援お願いします」。笑顔の藍ちゃんは、両親の愛情が詰まった「コパカバーナ」の着物と、多くのファンの声援を励みに泳ぎ、漕ぎ、走る。