日本のエース上田藍(32=ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)が2時間3分37秒でまさかの39位に沈んだ。

 「先頭と1分以内」を目標にしたスイムで、先頭と1分20秒差の50位。先頭集団が見えない展開となり、バイクでさらに差が開いた。

 最後は得意のランで挽回。それでも39位まで押し上げるのが精いっぱいで、試合後は笑顔がトレードマークの上田が涙した。「スイムで大きく出遅れたことで、目指していた結果に到達できなかったです」。世界ランクは4位。メダルを現実的な目標としていただけに、ふがいなさが胸中に残った。

 4年後は36歳。過酷な競技において、高齢化は厳しい問題となるが力強く言い切った。「ロンドン、リオと悔しい思いを積み重ねてしまった。それを2倍にして、東京でリベンジしたいです」。苦しいレース中に東京を目指す覚悟を決めた。トライアスロン界の「藍ちゃん」は笑顔のゴールに向け、再スタートを切った。