2階級増量して出場を果たした渡利璃穏(24=アイシンAW)が、初戦で敗れた。地元の大声援に後押しされたダシルバフェレイラ(ブラジル)に3-4で判定負け。終盤攻め込みながらもポイントが奪えず、今大会レスリング女子初の黒星を喫して「情けない。ここで勝たないといけないのに」と肩を落とした。

 名前と同じ「リオ」を目指して、63キロ級から増量。1日5食で体を大きくし、6人目の五輪代表に名を連ねた。しかし、もともと世界で苦戦を続ける重量級で勝つのは至難だった。敗者復活戦にも回れず敗退が決まると「みんながメダルをとっているのに、私だけ逃した」と涙を流した。

 今後については明言を避けた。階級も「どうするか決めていない」と言った。それでも、至学館大の先輩や後輩たちと一緒に立った夢舞台。「五輪という舞台に立てたことは、うれしかった。応援してくれた人たちに感謝したい」と、わずか1試合に終わった大会を振り返って話していた。