東京オリンピック(五輪)・パラリンピック開催に前向きな姿勢を示す国際オリンピック委員会(IOC)の元副会長で最古参委員のディック・パウンド氏(79)の発言を、鳩山由紀夫元首相らが厳しく非難した。

パウンド氏はCNNのインタビューで「中止の選択肢は事実上すでに排除されている」と発言したほか、英イブニング・スタンダード紙でも「東京五輪を止めることができるのはアルマゲドン(人類滅亡)だけだ」と語り、中止するには「時すでに遅し」だとコメントしている。

前東京都知事の舛添要一氏は、パウンド氏の“アルマゲドン”発言に「アルマゲドンで脅し人々を勧誘し、サリン大量殺人を犯したのがのオウム真理教だ。このカルト・テロ集団と戦った私は、アルマゲドンという言葉を聞くだけで身の毛がよだつ。IOCは日本の現代史くらいは知っておくべきだ」「パウンドIOC委員のアルマゲドン発言は許せません」とツイートした。

アルピニストの野口健氏は「『アルマゲドンない限り五輪開催』というが、ならば、何故に昨年に開催されなかったのだろうか。昨年はアルマゲドン級であったのだろうか?何をもってしてアルマゲドンなのか、その定義を聞きたい」と疑問を呈した。

鳩山氏は「IOCの最古参のパウンド委員の発言は狂ってるとしか言いようがない」と言及。「『五輪は菅首相が中止を求めても開催される』,『開催しても追加のリスクはないという科学的な証拠がある』こんな非科学的な発言を誰が信用するものか」と、「週刊文春」のインタビューでの発言に触れ、「8割が反対している日本国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ」と怒りをあらわにした。