丸川珠代五輪相が27日、閣議後の会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの医療体制について「都の考えがまったく聞こえてこない。非常に懸念している」と、東京都に対し、強い口調で苦言を呈した。

医療体制について、政府としてどのようなサポートをしていくか聞かれると「東京都が厳しいコロナの状況の中で大会を開催するために、どのように取り組んでいくのか、具体的なことを私たちにまだお示しいただいていない。また、残念ですけれども、感染症の専門家にご相談されているのかも明確ではない」と明かした。

丸川氏によると、約2週間前に都に対し「医療への負荷をどのようにお考えですか」と問い合わせをしているという。「東京都は大会の主催者としての責任、一方では医療の現場を預かる者としての責任がある」と指摘。「両方の責任をどのように果たすのか、明確な発信なり、方向性なりをお示しいただかないと」と話すなど、都の対応に対する強い不満をにじませた。