東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が4日、都内で定例会見を開き、大会中止の可能性が出る条件に言及した。

開幕50日前となる3日付の日刊スポーツのインタビューでは「中止、再延期はない」と述べ、英BBC放送に対しても「開催は100%」と語っているが、その発言について質問され「『100%』かと何度も聞かれるのですが、海外からの選手団、お客さまがどなたも来られない状況になった場合は当然開催できません。日々、刻々と変わる世界の感染症の状況を見ながら、適切に決めていかなければいけない」と答えた。

続けて「『100%』の開催ができるよう準備をしていくのが組織委の使命です。ただ、それをやっていてもIOC(国際オリンピック委員会)や政府、東京都が(開催は)難しいという判断を下せば、それはそれで応えていかないといけないのも、私たちの使命。組織委としては今、万全の体制で準備することに尽きる」。最悪の想定として中止が要請されるケースを挙げたと同時に、大会を運営する“イベンター”である組織委の立場を強調した。

中止はない考えは変わらず「組織委は、大会を開催するために委託を受けている団体。全力でご理解いただけるように、コロナ対策を万全として大会開催に向けた準備をしたい」とも力を込めた。