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山井レオ退治6回0封…落合監督「満点だ」 <日本シリーズ:中日8−2西武>◇第4戦◇21日◇西武ドーム シリーズ初登板とは思えなかった。チームを救ったのは“じゃんけん先発男”山井だった。初回1死から自らの失策で俊足赤田の出塁を許した。だが2球連続のけん制で刺した。「よっしゃあ!」。吠えた。こぶしを握った。緊張感が抜けて気合いが乗った。 最大のピンチとなった2回2死満塁では佐藤を三振。6個の三振はすべて落差のあるスライダー。谷繁のリード通り、140キロ後半の直球を見せ球に使って打者の裏をかいた。3戦連続本塁打を放っていた西武のクリーンアップを1安打に抑えた。6回を5安打無失点。「自分にとってチャンスだったし、絶対に負けられない試合だった。自分の勝ち負けよりチームが勝つことだけを考えました」。登板時に装着するウルトラマンのようなゴーグルはファッションではない。視力を補うため自費で購入した。負ければ王手をかけられる状況で、まさにヒーローの働きだった。 落合監督は「(山井先発に)迷いはなかった。満点だ」と絶賛した。大方の予想は中4日で先発川上だった。しかし山井はシリーズ前に第4戦の先発を告げられ、雨天中止となった前日も早々にスライドを言い渡されていた。 01年にドラフト6巡目で入団。1年目に6勝したが、2年目はサイドスロー挑戦、故障などで未勝利。3年目の今季も開幕は2軍で迎えた。転機は8月上旬。150キロ近い直球を持つ一方で、少しでも調子が悪いと勝てないもろさがあった。そんな山井に、佐藤2軍監督が言った。「自分と戦うな。相手と戦え!」。打者心理を考えるようになって変わった。初先発の9月12日広島戦は、当日に“じゃんけん”で先発権を勝ち取り、プロ初完封をやってのけた。 私生活でも今年、少年野球の監督をしている父・茂さん(57)に名前入りのグラブを贈った。何を贈れば喜ぶか。相手の気持ちを考える余裕は、マウンドでの駆け引きにも通じる。打者を見透かしたような冷静さ。首脳陣の期待にこたえる最高の投球は、人間として成長の証でもあった。【鈴木忠平】 ▼シリーズ初登板の山井が6回を0点に抑えた。山井は今季2勝の投手。公式戦2勝以下の投手がシリーズで先発勝利は、69年第5戦足立(阪急=2勝)04年第1戦石井貴(西武=1勝)に次いで3人目だ。今シリーズは8人が先発しているが、勝利投手になったのは今季1勝の石井貴と2勝の山井だけ。公式戦で2ケタ勝利を挙げた投手が勝てずに、意外な? 先発投手が白星を挙げている。 ◆山井大介(やまい・だいすけ)1978年(昭53)5月10日、大阪生まれ。神戸弘陵、奈良産大から河合楽器に進み、01年ドラフト6位指名で中日入団。1年目に6勝を挙げたが、腕の位置を下げる新フォームが裏目に出て、昨年は4試合(5回2/3)に登板して勝敗なし。今季は8試合に登板(先発4回)し2勝1敗、防御率3・33。9月12日の広島戦(ナゴヤ)で719日ぶりの勝利を、プロ初完封で飾った。177センチ、81キロ。右投げ右打ち。血液型A。
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