【中道】巨人・杉内俊哉投手チーフC「腕振り真ん中」「フィジカル」「なにくそ」

巨人杉内俊哉投手チーフコーチ(43)が、課題の投手陣を意識改革します。20年、21年終盤には2軍の投手コーチと監督という立場でタッグを組んだ阿部慎之助新監督(44)のもと、3軍投手コーチから1軍に配置転換されました。身長175センチと小柄ながら現役時代には通算142勝を挙げ、沢村賞やMVP、最多勝を獲得する名投手へと成り上がったレジェンド左腕。フィジカルの重要性を説き、今季リーグ5位のチーム防御率3・39だった投手陣を再建し、未来の「投手王国」の基盤を作り上げます。

プロ野球

◆杉内俊哉(すぎうち・としや)1980年(昭55)10月30日、福岡県生まれ。鹿児島実では3年夏の甲子園でノーヒットノーランを達成。三菱重工長崎を経て01年ドラフト3巡目でダイエー入団。03年日本シリーズMVP。05年は最多勝利、最優秀防御率でリーグMVP、沢村賞。11年オフにFAで巨人に移籍。12年5月30日楽天戦でノーヒットノーラン。最多奪三振3度、最高勝率2度。06、09、13年WBC日本代表。18年に引退。プロ通算316試合の登板で142勝77敗、防御率2・95。左投げ左打ち。

阿部監督、内海コーチとのタッグ

2年ぶりに1軍のコーチに戻ってきた杉内投手チーフコーチが、秋季練習で1軍合流初日、来季への固い決意を口にした。

――1軍に復帰して

杉内光栄ですし、阿部さん、監督との付き合いも長いので、20歳からなので、何とかサポートできればいいなと思ってます。

――どんな話を

杉内話というか方針的なものだったり考え方だったり、僕も結構この前のブルペンで『真ん中に腕振って投げろ』っていう、僕もその考えにはすごく賛成なんですよね。なかなか受け入れてもらえない時もありましたけど、やっぱり真ん中から広げていってほしいというのが僕の考えなので。

そのために強い真っすぐを投げる、だからフィジカルを鍛えようというのは選手にはもう、特に若い子にはずっと言ってきてますんで、コーチ5年目になりますけど、5年間これはブレることなく言ってきているので。なかなか狙ってボール、ボールじゃ話にならないんで。ということですよね。

内海哲也投手コーチ(手前)とジャイアンツ球場での秋季練習を見守る=2023年10月

内海哲也投手コーチ(手前)とジャイアンツ球場での秋季練習を見守る=2023年10月

――1軍投手陣の課題は

杉内やっぱり7、8、9(回)って思うでしょ? 僕は大勢が本来の力を出して中川皓太が7回8回にいれば先発は整ってるわけですから、ウチのチームは。普通に考えてピッチャー陣は僕はすごくいいと思うんですよ。

やっぱり本来の力を出せなかったピッチャーの代わりに誰を持ってくるかだと思うんで、そこはちゃんと見極めながら秋季キャンプ、春も合わせて見ていこうかなと思っています。

――勝ちパターンを担うピッチャーは改めて適材適所を探していくのか

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