【プチ米騒動】食事会場に持ち込まれた炊飯器 もうもうと立つ湯気…何か違う/〈8〉

昨秋、台湾で行われた野球のU18W杯で高校ジャパンが初の世界一に輝きました。現地リポートをいろいろな角度からまとめた不定期連載、第8回は「台湾メシ事情 たくましく乗り切った米騒動」。

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匂いが…

日本代表チームで、ちょっとした「米騒動」が起きていた。日本チームが泊まるホテル。大会が開幕してすぐ、バイキング形式の食事会場に炊飯器が運び込まれた。日本チームからの要望を受けて、ホテルが迅速に対応してくれた。

ふたを開けると炊きたての白米がたっぷり。待ってましたとばかり、もうもうと立つ湯気に顔を近づける。テンションが上がったのも一瞬だった。匂いが違う。口に含んでみても、微妙な違和感。日本と同じジャポニカ米の系統だが、香りはほのかに東南アジアのタイ米のようで、粘り気も、もちもち感も足りない。

炊飯器に続いて、提供を始めてくれた日本風の細巻きも何かが違った。最強の「メシの友」であるカレーも、ルーの味はともかく、米との相性が良くない。カレーと米をぐちゃぐちゃに混ぜることで違和感を消し、かっ込んだ人もいた。日本人の米へのこだわりは、こうも強かったのか。

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