結婚をステップに、さらなる飛躍を誓う。塩崎桐加(ひさか、23=三重)は昨年4月に同じボートレーサーの石塚裕介(29=三重)と結婚。昨年11月には悲願のデビュー初優勝を飾るなど、公私ともに充実している。結束が強い同期とお互いを高めあいながら、今年8月に地元の津ボートで開催されるプレミアムG1レディースチャンピオン出場を目指して奮闘中だ。2016年は間違いなく、塩崎が強く輝く1年になる。

1月に厳島神社を訪れた塩崎桐加(右)と石塚裕介
1月に厳島神社を訪れた塩崎桐加(右)と石塚裕介

 -昨年11月に江戸川でデビュー初Vを飾った

 塩崎桐加 やっぱりうれしいですね。でも、自分は優勝できるような器じゃないですから。勝てるとは思っていなかった。初優勝までデビューから丸6年かかったけど、予想していたよりも早かったです。

 -誕生日の昨年4月20日に石塚裕介と結婚した

 塩崎 同県の先輩だし、昔からいろいろとアドバイスをもらっていたんで、結婚しても特に変わったことはないです。ただ、結婚して成績が駄目になったと言われたくなかった。それで頑張ったんだけど、気持ちが入り過ぎてF2になってしまいました(笑い)。

 -F2で90日間のフライング休み。その期間はどう過ごした

 塩崎 去年の6月に、今年8月に津でレディースチャンピオンが開催されることが決まったんです。何とかそこに出たい、そのためには今まで通りのことをしていては無理。何かを変えなければいけないと思ったんです。時間はたくさんあるし、今までずっと目を背けていたんですけど、減量に取り組みました。

 -ある意味、結婚が転機になった

 塩崎 ジムに毎日通って3時間ぐらい体幹を鍛えたり、筋肉を付けるトレーニングをしました。そうしたら6キロ痩せたんです。やっぱり6キロ痩せると、レースでのスピード感が今までとは全然、違いますね。初優勝できたのも、減量の効果だと思います。

 -新婚生活は? 料理や気分転換は何を

 塩崎 料理はあんまり作らないです。お互いボート選手だし、それほど食べないですから。サラダとか、シンプルな料理は作りますよ(笑い)。あっ、たまに2人でゴルフに行きます。スコアは120ぐらい。腕前はまだまだですね。

105期の女子レーサーのチームワークは抜群だ。左から中沢宏奈、渡辺千晴、渡辺佳子、塩崎桐加、渡辺優美
105期の女子レーサーのチームワークは抜群だ。左から中沢宏奈、渡辺千晴、渡辺佳子、塩崎桐加、渡辺優美

 -同期との仲の良さも評判

 塩崎 そうなんですよ。他の選手からも、私たちの同期は仲がいいとよく言われますから。(中沢)宏奈ちゃんとか、(渡辺)千晴とか、みんなでよく旅行に行きます。広島、福岡、東京、三重…。いろいろな地区に同期が分かれているんで、それぞれの土地で遊ぶのにも、ちょうどいいんですよ。

 -最後にボートレースの魅力を

 塩崎 デビューした時は事故が多くて、レースができなかった時期もあった。頑張っても勝ってなかったり、苦しい時ばかりなんだけど、1着が取れたり、優勝ができると、すごくうれしい。頑張って良かったと思うし、強くなればもっとレースが楽しくなる。ファンの皆さんには、選手が一生懸命に頑張っている姿を見てほしいですね。

※次回は3月8日更新予定


 ◆塩崎桐加(しおざき・ひさか)1992年(平4)4月20日、三重県生まれ。105期生として09年11月に津でデビュー、10年9月の津で初勝利を挙げた。15年11月江戸川で初優勝。15年の獲得賞金は1064万4000円。同期には佐藤翼、磯部誠、渡辺優美らがいる。160センチ、48キロ。血液型B。