父のDNAが、闘争本能を覚醒させる。女子ボートレーサーを紹介する「ビューティフル・ボートレース」。今回は元競輪選手の父を持つ前原哉(22=岡山)だ。競輪では厳しい位置取り勝負で名をはせた闘将の父・前原雄大(引退)の勧めでレーサーの道へ。普段は温泉と和菓子好きの今どき女子も、レースでは父譲りの勝負根性で頂点を目指す。

父譲りの勝負根性を武器に前進を続ける前原哉
父譲りの勝負根性を武器に前進を続ける前原哉

 -競輪選手の父の勧めでボートレーサーに

 前原哉 物心ついたころから「なれ、なれ」って言われ続けて、本当は嫌だったんです。でも中学でバレーボール、高校でハンドボールとハードなスポーツを続けて、何か自分の力で勝負してみたくなった。その中の選択肢の1つで、レーサーになることが芽生えてきました。8回目でやっと合格しました。

 -合格するまでめげなかった?

 前原 父に似て骨太でスポーツも続けていたので、筋力もついて57キロの体重を50キロまで落とすのに本当に苦労しました。あきらめてガールズケイリンのことも考えました。でも、また太ももが太くなるのが嫌だったので良かった。太ももコンプレックスがあるんです。

 -父と同じ勝負の世界に入るのに抵抗は

 前原 危険と隣り合わせの世界だし、母は反対だったと思います。でも、父は私が絶対に向いていると思ったんでしょうね。一度言い出したら曲げないのは母も私も知ってましたからね。

元競輪選手の父・前原雄大(右)とポーズ
元競輪選手の父・前原雄大(右)とポーズ

 -父の姿は見ていた

 前原 どんなに飲んで帰っても、次の日の早朝には練習にでかけているのをずっと見ていました。レースはそんなに見たことはないけど、すごい努力を積み重ねないと生き残れない厳しい世界だということは子供ながらに感じてました。同じ勝負の世界で私も強くなるには、こつこつ努力するしかないと思ってます。

 -オフの過ごし方は

 前原 競走がないときも、トレーニングに行ったり筋トレしたりで、切り替えができてないですね。お風呂に入るのが好きなんで岩盤浴や温泉には行きますよ。でも、これも減量の一環でやってる感じですね。あと、1人旅とかも好きですね

 -食べるのも好き

 前原 父は競輪をやめて焼き鳥屋(児島駅前の「とり福来」)を始めるぐらい鶏肉が好きだったこともあって、肉も魚も、それに和菓子とかも好きなんで、レースに入る前は体重の調整が必要なんです。

京都祇園を訪れた前原哉
京都祇園を訪れた前原哉

 -好きな男性のタイプは

 前原 包み込んでくれるような優しい大人の男性。イケメンだけど、しぶい感じが好き。自分が4人きょうだいなので、早く結婚をして子供は4人欲しいです。

 -最後にボートレースの魅力を

 前原 生で見るとテレビとは違った迫力が感じられるので、ぜひレース場で選手が走る姿を見て欲しい!

※次回は4月11日更新予定

 ◆前原哉(まえはら・ちか)1995年(平7)1月23日、岡山県倉敷市生まれ。115期として14年11月の児島でデビュー。初1着は15年7月の児島。昨年の獲得賞金は486万1000円。今年は145万7000円(3月12日現在)。156センチ、48キロ、血液型O。