女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は小芦るり華（２２＝佐賀）を紹介します。デビュー期にいきなりフライング３本。１年間を棒に振るう屈辱を味わった彼女が、猛練習で汗を流し、徐々に結果を出してきました。佐賀支部の大先輩、峰竜太を自ら練習に誘い、艇界屈指のターン技術を習得中です。

小芦るり華

－ボートレーサーになったきっかけは

小芦るり華（以下小芦）

中学２年生の時に初めて、ボートレーサーという職業を知り、母と一緒に調べて若松のレディースチャンピオンに行って、そこで初めて生でレースを観戦。迫力があってかっこいいな、自分も乗ってみたいなと思い、将来を真剣に考えました。

－高校時代（佐賀商）はフェンシングに打ち込んでいた

小芦　将来ボートレーサーになるなら個人競技をした方がプラスになると思い、太田雄貴さんの影響もあって、フェンシングを始めました。女性の監督だったんですが、オリンピック候補にもなった人で、練習はとても厳しかったです。休みは元旦のみですごく苦しかったけど、努力した結果、高校１年生の時、全国団体（フルーレ）３位、２年の時、全国個人（サーブル）１６位、団体で九州大会を優勝しました。

高校（佐賀商）でフェンシングに打ち込む

母とうなぎのせいろを食べに行った時（右が本人）

－やまと学校（現ボートレーサー養成所）の思い出は

小芦　スポーツ推薦枠で一発合格したので、高校は２年で辞めました。学校を途中で辞めてでも早く選手になりたかったので（笑い）。訓練は全てすごくきつかったです。特にボート運搬。やまと学校の水面の周り（１５００メートル）を、女子８人でボートを担いで運ぶんですが、重いし、腕や足が痛いし、とにかくきつかったです。

－デビュー期にいきなりＦ３を経験しました

小芦　１本目を切った時でも、スタートには自信があったので、気後れすることなく攻めていきましたが、結果３本やっちゃいましたね（笑い）。３本して気付いたことは、スタートだけでは勝てないということ。

－佐賀支部の先輩

小芦　皆さん良くしてくれます。佐賀支部は若手が練習メンバーを選ぶんですが、峰竜太さんや、上野真之介さんを誘ったら気軽に来てくれて、ターンや整備のアドバイスをくれます。すごく勉強になりますね。トップクラスの技術を盗もうと必死です（笑い）。

同期３人で香港ディズニーランドへ旅行（左から梅内夕貴奈、中北涼、本人）

地元で野田なづき（左）山本梨菜（右）とショッピングを楽しむ

－趣味は

小芦　旅行はよく行きますね。最近では同期の女子で、香港のディズニーランドに行きました。レースの事を忘れて遊び、すごく楽しかったです。他には佐賀支部の女子でショッピングにも出かけますよ。あと２年前に初めて猫を飼ったんですが、すごくかわいくて、今では４匹に増えています。種類も全て違って、とても癒やされます。レースから帰ると真っ先に抱きしめますね。

最愛の猫たちと記念撮影

－今後の目標

小芦　最大の目標は、クイーンズクライマックスの優勝戦で勝って、ティアラをかぶりたいですね。あと、１０００万円も獲得したい。そのためには早くＡ級に昇格することと、優勝をたくさんしないと。

－ボートレースの魅力は

小芦　女子が男子と戦って同等に渡り合えるし、努力すれば日高（逸子）さんのように強く長く続けられる。そこが一番の魅力ですね。

※次回は７月１４日更新予定