はじめまして! フリーアナウンサーの石川純です。主にスポーツの現場の感動を伝え続けて18年。今回から、このニッカンスポーツ・コムでコラムを担当させていただく事になりました。ボートレースに関する裏話や、選手や関係各所の思いなどを毎月リポートしていきますので、楽しみにしていて下さいね。

 記念すべき第1回にご登場いただくのは、宮崎県出身の女性レーサー、日高逸子選手(55=福岡)です。

2014年のクイーンズクライマックスで女王に輝いた日高逸子
2014年のクイーンズクライマックスで女王に輝いた日高逸子

 2014年のクイーンズクライマックスで見事女王に輝き、一昨年にはデビューから30年で、女子では2人目となる通算2000勝を達成されるなど輝かしいキャリアを積み重ねてこられました。

 今ではグレートマザーと呼ばれる日高選手が、ボートレーサーを目指したのは「ボートに乗って1000万!」というCMを見たのがきっかけでした。どんなスポーツかも知らずに飛び込んだ世界だったので、初めて“走るボート”を見た時には、「えっ? これ? これをやるの?」と固まって言葉が出てこなかったそうです。

 本栖での研修中にも、スピードが怖いし向いてないなぁ…と思って、通りかかった教官に「辞めます」と言ったことまであったとか。偶然にもその教官が同じ宮崎県串間市出身の方で、「お前の作文を読んだけど、帰るところなんてないじゃないか。負けるな!」と言われた言葉に思い直し、「今がある」といいます。

 「私、ツキ一本できてるのよ」と、たくさんのターニングポイントでの、人との出会いに感謝していらっしゃいました。

 サインを求められたとき、座右の銘として色紙に記すのが『努める者は報われる!』という言葉。「努力すれば必ず報われるし、報われてないのは努力が足りないのよ」と自分に厳しい日高選手は、「うまい子でも練習してるんだから、乗らないと下手になる!」と必死に取り組みました。デビューの場所でもある芦屋ボートには「1人でも通った」ほど。より多くの練習を重ね、なんと「モンキーは芦屋で練習して覚えた」んですって。

座右の銘が書かれた日高逸子のサイン色紙
座右の銘が書かれた日高逸子のサイン色紙

 当時、モンキーターンは各選手がデビューしてから習得していた技術で、日高選手も「人のを見て、自分でこうかなぁ? って想像して、自己流だから最初はへっぴり腰だったけど、何回も何回もずっと練習してたら、ある時レースで自然に立っちゃったのよねぇ。そのころ、女子では初めて! 最初にやったのよ」と話すその笑顔はかわいくて、かっこよくて、ツキに恵まれるのも納得の美しさでした。

 もちろん、努力を重ねた芦屋は、印象も相性もいいということですから、8月1日からのレディースチャンピオンでの活躍も楽しみですよね。

<芦屋場外発売 宮崎便り>

 日高逸子選手は、そのお人柄と実績によって、2016年6月から宮崎県日南市の特命大使(PR担当)に任命されました。ボートレースにも縁の深い日南市にはオラレ日南もあり、ボートレース芦屋が開催する全レースを発売しています。

 ◆プレゼント 芦屋ボートの2017年レディースチャンピオン記念Tシャツ(Lサイズ)を読者5人に。希望者ははがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記して〒530・8334(住所不要) 日刊スポーツ新聞社レース部「芦屋Tシャツ」係まで。締め切りは6月5日必着。当選者の発表は賞品の発送をもって代えます。応募は1人1枚でお願いします。

2017年レディースチャンピオンの記念Tシャツ
2017年レディースチャンピオンの記念Tシャツ