3月9日、10日にBTS日向とBTS高城で行われた<JLC全国ボートレースチケットショップトークイベント>。今回は、そこで出会ったサカイスト・デンペーさんが主人公です。

結成は1998年。弟のマサヨシさんとの兄弟コンビ“サカイスト”(師匠は『今いくよ・くるよ』)としてデビューしたデンペーさんが、ボートレースと出会ったのはその約10年後(今から12年前)の30歳のときでした。

BTS高城でのイベント風景。左から3人目がサカイスト・デンペーさん。左から2人目が石川真二選手です
BTS高城でのイベント風景。左から3人目がサカイスト・デンペーさん。左から2人目が石川真二選手です

ちょうど、「30になったら何かを始めたい」と話していた時に、周りの芸人さんたちから勧められたのがきっかけだったそうで、「初めは朝早くのレースをみんなで楽しんでたんですけど、それが徐々に徐々に知れば知るほど選手にドラマがあることに気付いて。その選手がここまでくる過程というか一般戦から記念出て、SG出て…っていうのを見ちゃったら、もうなんか舟券が当たることよりも、選手の人生をのぞいてるみたいな感じがしてきて、そこを追いかけたくなっちゃったんですよね。それで、(ボートから)抜けられなくなったというか、もうギャンブルどうこうじゃなくなっちゃって、選手のドラマを、この人たちの素晴らしいレースを見せてもらってるんだと気付きだしたくらいから、どんどん仕事に変わっていきました」と話してくれました。

BTS高城のイベントでトークするサカイスト・デンペーさん(右)と石川真二選手(中央)
BTS高城のイベントでトークするサカイスト・デンペーさん(右)と石川真二選手(中央)

初めてのお仕事は、本場でのお客さんに向けての予想会だったそうですが、「ボートを始めてまだ5年もたってなくて、お客さんの方が全然玄人だったから、とにかく失礼が無いように、ちゃんとボートの知識を持って、ちゃんと選手のことを知ってしゃべろう! という意識で初日を迎えました。自分の趣味でお仕事させてもらってる感じがしたんで、終わった時はなんか不思議な感じでしたねぇ」とのこと。

「でも、僕は決して偉くもないし、レーサーでもないんで、『僕はファンの皆さんと一緒の気持ちで、皆さんの代わりとしてここに立ってますよ』という気持ちは忘れないようにしています」というデンペーさんだからこそ、今回のイベントを担当されたJLCの方も「何よりもボート愛が強いし、僕たち以上にレースを見ているんじゃないかと思うくらいボート大好きで、そこに謙虚さがあるから選手やお客さんへの対応もばっちりなんですよね」と太鼓判を押されたんでしょうね。

そんなデンペーさんに選手への思いを尋ねると、「きれいな言葉でいうと、“知らない景色を見せてくれる人たち”なんです。僕が見たことない人生の景色を…多分、見ないであろう景色を、勝手に自分の人生にリンクさせて勝手にその人の気持ちになって、想像してしゃべって…自分は絶対なれない職業なんで、ずっとリスペクトの人たちですよね。もうリスペクトしかないです」との答え。

そうしてその後、少しゆっくりとした口調に変わって「ボートって、唯一自分でいられる場所のような気がするんですよ」というその理由を「常に自分対ボートレースなんで素直になれるというか。自分が思った通りの舟券を購入してそのレースが行われて、自分の予想が当たるかどうかの答え合わせをしてるんで、自分との答え合わせみたいなんですよね」と話してくれました。

BTS高城でのイベント風景。中央がサカイスト・デンペーさん、左から2人目が石川真二選手です
BTS高城でのイベント風景。中央がサカイスト・デンペーさん、左から2人目が石川真二選手です

お笑いだけだったら絶対出会えない人たちとボートを通じて知り合うことができてうれしいと話すデンペーさん。「本場とかBTSで『面白いよ!』って言われると、“やってること間違ってないんだなぁ”“ボートの世界でも面白さって伝えられるんだな”って思えるし、お笑いとボートレースって全然違うように見えてやっぱり対相手に対してっていうのは同じなんだって知れたから、その両方で面白いものを提供できたらいいなって思っています」と言って顔を上げた時の強いきれいな目がとても印象的でした。

最後に、「チケットショップとか本場とかに遊びに行くと、みんな少年少女になってて、自分もその気持ちになれるし、レース見てると結構しゃべりかけてくれるんで、みんな友達みたいになっちゃうんですよ。そういう人と人とをつなげる場所でもあると思うし、いろんな人とコミュニケーション取れるんで1度足を運んでほしいですね」というメッセージも忘れていませんでした。

 
 

今回の日向・高城のトークショーを振り返ってデンペーさんは「宮崎県の特徴かもしれないですけど、あったかいなと思います。すごく人があったかい! 九州全体そう思うんですけど、宮崎の人たちもやっぱすごく明るくて、まず陽気なんですよね。しゃべりかけたら全部反応があって、一緒に盛り上がってる感じが出せたのですごくやってて楽しかったし、アッという間に時間が過ぎちゃいました。あーもう終わりかぁ。もっとしゃべりたかったなぁと思ったんですけど、それだけお客さんが楽しんでくれてたのが伝わったんで僕も楽しかったですね。ホントに」と話してくれました。

実は、控室でもみんなをボートの話題で盛り上げてくれて、とてもすてきな気遣いのデンペーさんにうちの旦那様も大ファンになっていましたよ。