平原康多(33=埼玉)が1月の大宮以来、今年2度目、通算14度目のG3優勝を飾った。2着は磯田旭、3着は村上義弘が入った。

 平原の対応力が存分に生きた。レースは脇本雄太と原田研太朗が打鐘からたたき合い、平原に絶好の展開となった。しかし、最終1角で小倉竜二と村上が目の前で絡み、仕掛けを逸する。そして、2角からまくり上げると、今度は3角で村上のけん制を受け、万事休したか…に見えた。ところが、3番手に入り直し、最後は村上と脇本の間を割るという信じられない走りで優勝した。

 底知れぬスタミナは一体どこから来るのか? 平原は「苦しかったけど、1番人気になっていたので、諦めませんでした」とファンの支持に感謝した。次回はG1寛仁親王牌(17~20日)に挑む。「渡辺(一成)、新田(祐大)とは足の差を感じる。今後はそれを埋めていきたい」。さらなる進化を遂げて、弥彦に乗り込む。【東 和弘】