先週末は出張先でテレビの前にくぎ付けだった。AKB総選挙、サッカーのロシア・ワールドカップ。総選挙は1年に1回、W杯は4年に1回、たまにしか見られない…という、レア感に、熱烈なファンじゃなくても、心を動かされた。どんなイベントにせよ、適度な間隔は、高揚感をあおる大事な要素だと思う。

 さて、競輪のG1はどうだろう? 同じく、週末に開催された高松宮記念杯は、昨年と比較し、売り上げ減。もはや、特別競輪の前年比減は、当たり前になってきた。その要因はひとつではないが、準決のメンバーを見て、“またか”という既視感は拭えなかった。個の実力、ラインの総合力の差が大きい以上、同じような選手が勝ち上がるのは仕方がない。それは多少、勝ち上がり方式を変えた程度では、もう、どうにもならないだろう。必死に走っている選手に罪はない。

 そこで、提案だ。マンネリ解消へ、G1の数を減らしてはどうか。現在は年6回。これを年3回に。ちょっと乱暴な意見だが、日本選手権、オールスター、競輪祭、この3つでいい。さらに、G2も年3回から1回に減らす。トップクラスの戦いは、めったに見られない…という状況を作り出せば、現在よりはファンの購買意欲をそそるのではないか。その分、大会別の賞金額を引き上げ、選手のモチベーションが下がらないようにする。

 G1が減れば、年間の売り上げが下がる可能性もあるが、今はミッドナイトが日々行われ、モーニング、昼間のF2など、その気になれば、インターネット投票でいつでも車券を買える。ファンもレースを選べる時代だ。その中で特別競輪は「飽きられている」のだ。そろそろ、てこ入れの時だと思うのは、きっと、記者だけではないはずだ。