藤田和彦が往年に迫る切れ味を見せた。初日特選は目標不在の2分戦で、先手ラインから前前勝負。前受けから最終ホームで逃げた北勢を追走して中団外並走。

 「石川(裕二)が内で粘ったので25年前を思い出して追い上げた(笑い)」。藤田の動きに合わせて森田達也も仕掛け、ゴール前で6着に沈んだが、44歳の積極策は味があった。昨年までの大ギア全盛時も「脚力不足で踏めない」と3・85で戦ってきた。ギア倍数の規制は競走センスで勝負する藤田には追い風。準決8Rは、同県の伊藤彰規の番手絶好。細切れ戦で伊藤を好リードして森田ら別線を撃破してみせる。