若井友和(41=川口)が速攻を決めて大会初制覇を飾った。若井のG1優勝は3月川口開設記念グランプリレースに続き今年2度目、通算5度目。2着は岩見貴史、3着は岩崎亮一。

 優勝戦は湿走路で行われた。山陽の雨の特徴はインしか利かない一本道で、そのコースの幅は狭い。開口一番は「走路勝ち」と勝因を口にした。早めに先頭に立ち、しっかりとインを守って走るのが必勝条件だ。そのためには、スタートを決めて好位置につけられるかどうかが大事だ。若井はこれを完璧にやり遂げた。

 レースは「スタートにすごく集中した」とS3番手につけると、1周3角でまとめて2車を差し切って先頭に躍り出た。「1人で走っても滑るから、インコースを走れば絶対にまくられない」と、そつなくインを守って走り抜いた。2番手の岩見が「仕掛けたら滑らせたりするのでミス待ちでした。でも相手は若井さんですから」と脱帽した。【大野義孝】