第62回全日本プロ選手権自転車競技大会が18日、別府競輪場で開催された。

 スプリントは中川誠一郎(35=熊本)が3連覇を達成。ケイリンは新田祐大(29=福島)、1キロTT(タイムトライアル)は渡辺一成(31=福島)がそれぞれ優勝し、3人は7月のG1寬仁親王牌(弥彦)の初日メーン「理事長杯」の出場権を獲得した。また、ガールズケイリンのエキシビション「湯の花カップ」は石井寛子(29=東京)が優勝した。

 昨年のアジア大会(韓国・仁川)スプリントで金メダルを獲得した中川が、今年の全プロも制して国内3連覇を飾った。

 「雨谷(一樹)君との準決勝の1本目は焦りましたね。結果的にはわずかに差したけど、レース内容は負けてました。でもあれで、気持ちのスイッチが入って、いい緊張感が出ました。アジアよりも国内を勝つ方が大変ですよ」。決勝はアジア大会決勝の再現、河端朋之を相手に余裕の連勝。終わってみれば予選から無傷での完全制覇だった。

 来年のリオ五輪を目指すために、20日からはオーストラリア(メルボルンとアデレード)での国際大会へ渡辺一成、河端、脇本雄太らと旅立つ。「五輪も大きな目標ですが、今回勝てて、寬仁親王牌の理事長杯に乗れるのは大きい。昨年もその勢いで決勝に乗れましたからね。競輪でも頑張りますよ」。五輪イヤーを前に結果を出した中川が、五輪と競輪の頂点を目指す。