毒島誠(31=群馬)が強烈な回り足で差し手を寄せ付けず逃げ切り、昨年6月の尼崎周年記念以来となる3度目のG1Vを手にした。丸亀ではSG優勝はあるが、G1は初めて。2着には1番差しの太田和美、3着には2番差しから平本真之を振り切った赤岩善生が入線した。

 楽なインスタイルなら確勝と思えた毒島だったが、大事な1Mでターンミスを犯してしまう。「緊張してたんですよ。でも、あんなターンで舟が返ってくるんだから、仕上がりは相当でしたね。反省点もありますよ」。パワーに助けられた毒島はちょっぴり苦笑い。1番差しに入った太田が並走にも持ち込めなかったのだから、見ている誰もが舌を巻いた。

 「これで大村(オールスター)に弾みがついたし、気楽に走れる感じがします」。今度は2度目のSG制覇にチャレンジだ。【加藤孝正】