クリスマスの借りを、七夕で返した。伊藤翼が昨年9月の千葉以来、9カ月半ぶりに準決を突破した。

 「伊早坂君の後ろに入れてもらったので、とにかく緩んだら行こうと集中していた。成田さんに前を任せてもらったおかげ」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。実は昨年末の大宮で落車して左鎖骨を骨折。結局、前期は78点と不振にあえいだ。だが、5月に針金除去手術をしてから3場所目での復活劇。「これで、ラインの誰かが優勝してくれればいいです」と、満足そうに積極策を示唆した。伊藤の逃げが南関勢にVチャンスをもたらす。