明日3日に多摩川ボートで開幕する開設61周年記念G1ウェイキーカップで、地元の山田哲也(32=東京)が渾身(こんしん)のレースを見せる。

 「ヤマテツ」のニックネームが浸透する山田哲也が、地元プールでの周年記念初Vへ意欲を燃やす。「記念を取りたいのはいつもです。地元ですし、いいレースがしたい。優勝、したいですね」と思いを込めた。

 今年はすでに5回の優勝を積み上げる。この好調さを自己分析してもらった。まずはスタートだ。

 「スタートは気をつけてます。前の平均は11か12。今はたぶん13ぐらいになってると思う。勝負どころは行きますけど、一般戦なら13でもトップスタートは切れるので。これで余裕ができました。フライングをすると期の途中で1本持ちになるリスクがあるし、バチバチ行くとスタート勝ちばかりになる。行かないところからでも展開をつくったり、展開を突いたりする勉強になります。それでも平均が13に収まってるので」。平均スタートを若干下げたことで、ターンの質が向上。総合力アップにつながった。

 出力低減機の導入も追い風になっている。「これは自分に合ってるのかも。統計は取ってないんですが、足負けしなくなった。(出力低減機は)見え方とかスタートが難しくなった分、それを売りにしている僕にはメリットになったのかな」。今はヤマテツの代名詞=スタート力が、より生きる状況にある。そして、地元意識も強い。「来年のクラシックが平和島ですから。その意識も高いと思います。多摩川も地区選で優出したこともあるので」。優勝回数でのSG出場も順調に推移するが、念願の記念タイトルを取り、一発でクラシック権利獲得を目指す。