107期のルーキー鈴木竜士(21=茨城)が、予選9RのS級デビュー戦を逃げ切りで制した。最終ホームを合図に一気にスパート。番手の阿久津修が離れてしまう強烈なカマシ先行を決め、2着以下を5車身千切る完勝劇だった。ただ、当の本人は「ラインで決められなかったのが残念ですね」と、まずは初勝利の喜びよりも反省を口にした。

 初戦としては絶好のカマシごろの展開になった。「僕を警戒して他のラインが先行するのかなと思っていたので、結果ああなって良かった。緊張はしなかったけど、やはりS級はみんな強いですからね」と、大物らしく冷静にレースを振り返っていた。

 これが初の地元戦だった。「発走台のところのお客さんがものすごかった」と驚いていたが、冷たい雨が降る中で、このレースだけは生観戦するファンが急増したほど。地元期待のルーキーは「明日も楽しみですね」とニヤリと笑っていた。