大村ボートの「G1第62回九州地区選手権」は明日9日、開幕する。

 下條雄太郎が地元の意地を見せる。大村では優出12回、優勝2回と結果を残している。記念戦線にも定着し、実力は全国レベルにまで成長した。今節も優勝争いに絡んでくるはずだ。常に1つでも上を目指す走りが持ち味で、地元ならコース争いから緩めない。

 昨年12月のG2誕生祭では予選トップ通過の可能性もあったが、4日目に大敗。準優には進めなかった。「前回の誕生祭の分もあるので、優出はしたいですね。(地区選が)次に大村であるのが5年後ですから」。地元開催とあって気合の入り方が違う。今度こそはファンの期待に応えるため、結果にこだわっていく。

 昨年は8月蒲郡のメモリアルでSG初優出。G1も10月の宮島(鳴門大渦大賞)で初優出(3着)、続く下関周年記念でも優出(2着)を果たした。5月の地元大村でのオールスターでも準優に進出した。G1、SG戦線でもしっかり結果が付いてきている。「場慣れしてきたのが大きいと思いますね。何かが変わったということはないと思いますよ」とあくまで冷静に受け止めていた。

 昨年は飛躍の年になったが、これで満足はしていない。「昨年は自分の中ではそんなにやれたとは思ってない。今までの僕からすると、結果は残せたと思うけど、他の人はいつもやってることですから。ステップアップはできたとは思いますけど」。目指すのはさらに上にある。上のステージで活躍し続けるために、常に高い意識を持っている。

 16年シーズンの目標は「1走1走、積み重ねていくだけですね」。マイペースを強調するが、11月に開催される地元大村でのSGチャレンジカップ出場は最低限のノルマだろう。まずは地区選で結果を出し、しっかりと賞金を稼ぐ。

 ◆下條雄太郎(しもじょう・ゆうたろう)1986年(昭61)4月1日、長崎県生まれ。96期生として05年5月大村でデビュー。09年11月鳴門新鋭リーグで初優勝を飾った。SGは15年の蒲郡メモリアルで初優出(4着)を果たしている。167センチ、52キロ。血液型AB。