才迫開(23=広島)がまくりでS級初Vを飾った。2着に西川親幸、3着に安部貴之が入った。人気の稲毛健太-西岡正一の和歌山コンビは立ち遅れて着外に沈んだ。打鐘前から村上直久-安部で先行態勢、西川が3番手を追走。才迫は中団4番手を確保してここに星島太が続く。稲毛-西岡、窓場千加頼-沢田義和の近畿勢が後方に置かれた。2角で踏み込んだ才迫は3角で完全に前団をとらえていた。西川が切り替えて追走したが、才迫が押し切った。

 引き揚げてきた才迫は「もう無我夢中、1回も後ろを見ることなく、何も考えずに踏んだ。まさか優勝できるとは思わなかった」と感激の面持ちだった。「これで満足しないよう、これからもしっかり練習して、いつでも記者の皆さんに囲まれるような選手になります」といたずらっぽく笑った。【秋山正則】