吉田敏洋は最終2角から自力に転じたが、その上を同期同学年の中川誠一郎に行かれ、初タイトルを逃した。

 前を託した深谷知広が新田祐大に突っ張られたシーンを「深谷に『(内を)空けるな』って言ったけど、お客さんの声援で聞こえなかったみたい。(中川の)スピードがすごくて、2着確保は仕方ない」。涙はなくさばさばした表情で振り返った。「優勝できなかったのは『もう少し頑張れ』と言われたんだと思う」と、地元名古屋高松宮記念杯での初タイトルを見据え、前を向いていた。