「ああ、良かった」。準決1着の地元山田義彦が、心底安堵(あんど)の表情で引き揚げてきた。

 準決10Rは最終ホームで高橋和也に合わされかけたが、冷静に番手奪取に作戦変更。「あそこは意地でキメにいきましたね」と白い歯を見せた。今期は2年ぶりに1班に復帰。点数アップへ貪欲に勝ちに徹している。「今は内容のいい9着より、駄目でも確定板に乗ることが目標。内容や魅せる競走は点数を上げて上のレベルに行ってからでいいかなって」。大宮は昨年も完全優勝を決めた舞台。2年連続の地元Vへ、決勝もシビアに勝ちにいく。