【天野保彦のオレに任せろ】

 10月から全国ランク1位につく青山周平(31=伊勢崎)が、3回目のSG優勝に向け、臨戦態勢を整えた。準決9Rでは4枠から鮮やかな速攻を決め1着。エンジンは高いレベルにあり、10周回にも対応可能だ。「オレに任せろ」の天野保彦は、本命に期待する。若武者・鈴木圭一郎が強敵だ。準決10Rを快勝し、急上昇をアピール。強気のレースで青山に迫る。

 準決9R、抜群のスタートを切った青山周平は、1周1角で早くも先頭を奪う。8周回の序盤は山田達也に迫られるシーンもあったが、周回を重ねるごとにマシンはすごみを増していく。後半は独走。2着争いを尻目に、悠然とゴールに飛び込んだ。「枠が良かった。エンジンは悪くはないが、重い感じがする」。ビッグマウスと無縁の男は、いつも通り淡々と振り返った。

 確実に機力をアップさせてきた。ヘッド周り調整、新品クラッチ着用、タイヤ選択。8周回の準決、10周回の優勝戦を乗り切るために、懸命にマシンと向き合った。以前なら後半にバテていた車が、準決では逆の動きになった。

 10月からは全国ランク1位。オート選手のトップに立つ。昨年末のSS王座決定戦でSG初優勝。今年はすでにSGオールスターを制し、勢いなら一番だ。スタートを決めて、3回目の戴冠へ突き進む。

 青山に待ったをかけるのは、鈴木圭一郎しかいない。準決は後半に永井大介に迫られたものの、しっかりと振り切った。「手前が良くなったし、伸びもあった」。青山とは対照的に、強気のコメントでエンジンを評価した。

 史上最年少、史上最短でのSG優勝がかかる。3月川口開設記念GPでは史上最年少でG1制覇を達成。青山より先に先頭に立ち、再度の偉業達成を狙う。

 中村雅人、永井大介が、連対候補だ。ともに、意地の調整、執念のレースで優勝戦切符をもぎ取った。3連単は(4)-(2)-(3)(6)(8)が本線。(2)-(4)-(3)(6)(8)を押さえた6点でいく。