SS班で唯一勝ち上がった稲垣裕之が、格上の意地を見せる。

 準決10Rは、すんなりの4番手ながら自転車が出ず、3着で辛くも決勝へ。「今日は(逃げた)河端君がかかっていた。自分だけの競走になってしまった」と険しい表情で振り返った。ただ、決勝への発奮材料がある。稲垣との連係を熱望していた近畿の後輩藤井昭吾が、準決11Rで吉田拓矢と壮絶な先行争いを披露。「後輩が勇気ある走りをした」と目を細めた。大いに刺激を受けた稲垣が、南関勢の前に敢然と立ちはだかる。