絶対王者・高橋貢(45=伊勢崎)が完全優勝を飾った。グレードレース制覇は70回目。圧倒的な強さを見せつけ、川口SGスーパースター王座決定戦(27~31日)へ弾みをつけた。

 高橋のマシンがうなりをあげる。5周1角で木村武之をとらえると、一気に後続を突き放した。試走25は1番時計。「ほかの人も出しているから」と油断はせず、最高レベルのエンジンをしっかりとレースに結び付けた。今節は初日から好気配だったが、タイヤ選択、ヘッド周りなどの調整を入念に敢行。選手26年目の経験を凝縮させた。

 表彰式では、若手の壁になると宣言した。鈴木圭一郎、青山周平の名前を挙げて「若い力が刺激。もう1回、頑張らないと。次も目いっぱいいきます」と力を込めた。前々節のSG日本選手権では、執念の走りで青山をかわし2着を確保した。「まずは次の山陽(G1スピード王決定戦)が第一」。年末の大一番に向け闘志を高めていく。【天野保彦】