日刊スポーツ新聞社制定「第31回ボートレース年間三賞」の各賞が決まった。特別賞はクイーンズクライマックスでG1初制覇し女子賞金トップとなった松本晶恵(29=群馬)が初受賞した。表彰式は2月8日に東京・品川プリンスホテルで行われる。

 松本晶恵が初の特別賞を受賞した。クイーンズクライマックスでプレミアムG1を初優勝。獲得賞金4493万6000円で初の賞金女王に輝き、女子最多タイの年間優勝5回の実績も高く評価された。松本は「まさか私がこんな大きな賞を頂けるなんて。本当にうれしいです」と喜んだ。

 充実の一年だった。「いいことも悪いこともありましたが、勉強も出来ましたし濃い一年でした」。年間優出16回、優勝5回。自ら「なかなか優勝が出来ない」とジレンマを抱えながらも、出場2回目のクイーンズクライマックスは枠番抽選を含め、勝負運が見事に開花。進化したレース内容で最大のチャンスをものにした。休みなく凱旋(がいせん)した元日の桐生では「すごい祝福の言葉を頂きました」と感謝しきりだった。

 昨年は夢だった最高峰のSG(グランプリシリーズ)の出場もかなった。一流男子レーサーを相手に、初勝利も飾った。今年は3月の児島クラシックの出場権を獲得。「出られたことで満足するんじゃなく、もっとSGにも出させて頂ける結果を残したい。諦めずに走りたい」。ひたむきな新クイーンは17年、さらなる高みに挑む。(データは日本モーターボート競走会提供)

 ◆松本晶恵(まつもと・あきえ)1987年(昭62)6月3日、群馬県前橋市生まれ。98期生として06年5月の桐生でデビュー。12年6月の丸亀で初優勝。16年のプレミアムG1クイーンズクライマックスなど通算優勝9回。同期は平山智加、松田祐季ら。155センチ、46キロ、血液型A。

 ◆特別賞 年末のクイーンズクライマックスのファイナルに、その時点で女子賞金トップ遠藤エミ、同3、4位の長嶋万記、松本らが進出した。1号艇の松本が逃げ切り初G1制覇。賞金も1位に躍り出て、文字通りの女子NO・1に。初受賞となった。