日刊ＭＶＰに鈴木圭一郎（２２＝浜松）が輝いた。日刊スポーツ新聞社制定「第２９回オートレース年間三賞」の選考委員会が１８日に行われ、１６年の殊勲賞にＳＧ優勝３回の鈴木を選出した。敢闘賞はＳＧ優勝１回で年間最多勝の青山周平（３２＝伊勢崎）、技能賞はＳＧ優勝２回の中村雅人（３５＝川口）に決まった。受賞３選手とも旧船橋勢。表彰式は２月２８日に東京・品川プリンスホテルで行われる。

　中村雅人にとって、昨年のハイライトは伊勢崎のＳＧオートレースグランプリ優勝だ。史上５人目のグランドスラムを達成した。１５年６月２１日～８月１日には、史上最多の１５連勝を記録。「その時と比べると、プレッシャーは感じなかった。自然体で臨めた」と淡々と振り返る。

　昨年は他にＳＧ全日本選抜、Ｇ２ウィナーズカップを優勝。ロッカーでは黙々と調整を続ける。最高の感触だったオートレースグランプリと、同じレベルの車を作りたいからだ。「あの時の準決、優勝戦はガツンと感じるものがあった」。

　オートレースの魅力を伝えようと、トークショーなどのイベントには積極的に出演する。「人前で話すのは正直、苦手。でも、多くの人にオートレースの楽しさを知ってもらいたいから」と理由は明確だ。

　昨年は単勝率、複勝率、優勝回数などで３位。成長著しい鈴木圭一郎、青山周平に対し、黙っているわけにはいかない。昨年１２月２８日、落車で右肩を骨折。残念な戦線離脱となったが、復帰後が楽しみ。「しっかり調整して全力で乗るだけ」。レースに整備に、そしてオートレースの普及に。今年も実直に向かい合う。

　◆中村雅人（なかむら・まさと）１９８１年（昭５６）２月２１日、栃木県生まれ。０３年デビュー。昨年４月に船橋から川口に移籍。Ｓ級２位。ＳＧ優勝は１０、１３年ＳＳ王座決定戦、１４年オールスター、１４年日本選手権、１６年全日本選抜、１６年オートレースグランプリの６回。家族は妻と子供２人。趣味はマリンスポーツ。１６０センチ、４９キロ、血液型ＡＢ。