雨巧者の加賀谷建明(38=川口)が鮮やかな速攻を決めて今年初優勝を飾った。優勝は15年7月川口以来、約1年7カ月ぶりで通算14回目。G2優勝は3回目。2着は桝崎陽介、3着は松尾啓史が入った。

 湿走路の優勝戦で完璧なレースを披露した。7枠から好スタートを切って3番手に付けると1周3角で2番手に浮上。3周3角で先行する桝崎をまくると独走態勢に持ち込んだ。

 開口一番は「雨が降ったねえ」と雨に感謝。「雨を待ってました。(昼間に)走路が乾いてきた時は8着かと思った」と満面の笑み。レース内容にも大満足した。「Sのタイミングよりも1、2角のカマシと思っていた。車は試走から乗りやすく、道中も落ち着いて走れた。飯塚の雨は好き。ちゃんとぬれていたら外が利く」とレースを読み切った勝利だった。昨年のSS王座決定戦TRは次点に泣いた。「今年は乗りたい」と今後の飛躍を誓った。【大野義孝】