91年の全日本選抜競輪を制した鈴木誠(51=千葉)が、取手競輪場でトークショーを行った。

 師匠の吉井秀仁氏とともに壇上に立った鈴木は「後ろに滝沢(正光・日本競輪学校校長)さんがいたので、滝沢さんが勝ってくれればというレースをしたら、たまたま。今振り返ると、いい時もあったな、と思いました」と照れ笑いを浮かべた。

 一昨年の練習中に左手首を骨折する大けがを負い、一時は引退も頭をよぎったという。だが「あのとき、初めて競輪っていいなって。もう辞めようかなと思ったけど、じわじわと競輪って楽しいな、と思うようになりました」と振り返った。

 「少しでも長くS級で戦いたいし、できれば60歳までやりたい」と、最後には還暦レーサー宣言も飛び出し、ファンから大きな拍手が送られていた。