山中秀将(30=千葉)がうれしいG3初優勝を飾った。レースは取鳥雄吾と稲垣裕之の主導権争いを冷静に見極めた山中が先まくりを放ってそのままゴールまで一目散。地元G34連覇が懸かっていた浅井康太はまくり上げたものの、山中マークの内藤秀久に阻まれ3着に終わった。

 絶好の中団を確保した山中は「浅井さんにかぶる前に仕掛けたかった。行ってしまえば内藤さんが何とかしてくれるはず」とラインを信頼してこそのレース運びだった。内藤も「山中の優勝がうれしい。(追加あっせんを)受けて良かった」と、自分のことのように喜んだ。

 奈良の根田空史、小田原国際トラック競技支援の田中晴基に続き、2月のG3は千葉勢が3連続V。「その流れを止めたくなかった」と山中がホッとした表情で振り返った。今回の優勝でサマーナイトフェスティバル、競輪祭の出場権を確保した。「まだまだ通過点ですから」。山中が貪欲に上を目指す。【村上正洋】