勝ち切れない男・酒井拳蔵(21=大阪)がついに同期の頂点に立った。

 109期ルーキーチャンピオンレースは宣言通り竹内翼-瓜生崇智が主導権を握った。酒井は勝負どころでこの4番手をキープ。真後ろの太田竜馬をけん制しながら3半からまくりを決めた。

 競輪学校時代から強さに定評はあった。しかし、校内の第1回トーナメント3位、第2回トーナメント2位、登坂競走2位、卒業記念2位と、すべて太田竜馬に先着を許していた。

 「今回は内容よりも結果がすべて」と勝ちに徹していた酒井は「力でねじ伏せたわけじゃないけど、ようやく、卒記の借りを返せた」としてやったりの表情で喜んだ。

 来期のS級昇級も確定的だが「今すぐ上がっても勝てないのは分かっている。地に足を付けて、S級に上がりたい」と今後の課題を挙げた。