北津留翼(32=福岡)が、今年1月立川に続く今年2度目、通算5度目のG3Vを決めた。前団が並走になっていた最終3角から13秒8の快速まくりで前団をのみ込んだ。

 いつもと変わらない、満面の笑みだった。作戦参謀の加倉正義のアドバイス通り、前団がもつれたところをひとまくりした。「加倉さんの言った通りの展開だったので、どこから仕掛けようかなと。園田(匠)さんに抜かれると思ったら来ないので、後ろで何かあったのかなと思いました」と笑わせ「今回はこのバンクが自分に合っていました」と白い歯を見せた。年2度のG3制覇はS班でも至難の業。同期の浅井康太や新田祐大にも脚力は引けを取らない。もはや狙うはG1ただ1つ。本気を出した北津留の姿を、宇都宮でまざまざと見せつけた。【山本幸史】