カウントダウン連載「ROAD TO オールスター」注目選手の2回目は、若手女子選手編です。今年8人が出場する女子選手の中で中村桃佳(24=香川)がSG初出場を果たす。昨年はB級から一足飛びにA1に昇格。思い切りのいい攻めのレースで、初めての大舞台に挑む。

 初めてのSG舞台。中村は「緊張してます。不安の方が大きい。ちょっと考えるだけで吐きそうになってます」と真顔で答えた。まだ24歳。レーサーとして成長過程であり課題は多い。近況の成績がさえず、A1をキープできなかった。「ちゃんとした実力がなかった。ペラ調整をしっかりできないしエンジン出しが課題です」。今年の女子は8人出場する。A1の男女比率で決まる女子の出場枠が、昨年の7人から増えたことが中村にとって追い風になった。

 持ち前の思い切りのいい攻撃力は、存在感をキラリと光らせる。初優勝は16年1月下関でまだB1だったが、インに座る市川哲也、江口晃生らSGタイトルホルダーを相手にトップスタートを決めて撃破した。一撃の魅力は男子相手でもまったく見劣りしない。今の自分がどこまでやれるか。それが確認できるだけでも中村にとって、ファンにとっても価値あるSG出場だ。【中川純】

 ◆中村桃佳(なかむら・ももか)1993年(平5)2月3日、香川県生まれ。ボート114期生として14年5月丸亀でデビュー。同年11月桐生で初勝利。16年1月下関で初優勝。女子選手唯一、スター候補生の17年トップルーキーに選出された。155センチ、47キロ。血液型B。

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