【天野保彦のオレに任せろ】

 地元の雄が逆襲する。「オレに任せろ」の天野保彦は、2日目8Rの荒尾聡(36=飯塚)をピックアップする。初日11Rは5着止まりだったが、激しいドドドが敗因。入念な調整とタイヤ交換で、激変可能とみる。武器のスタートは決まっており、1着奪取で巻き返す。

 8枠からすぐに3番手に取り付いた荒尾聡が、もがいていた。通常なら勝ちパターンの展開だが、伸びを欠いて5着。「ひどいドドド。跳ねて滑った」。ロッカーに戻ると、すぐにマシンと向き合い、整備に取りかかった。

 「フォーク周りとタイヤ。タイヤは良くないので換える。エンジンもいろいろと調整する」と、巻き返しへの青写真を語った。今節はロッド、シリンダー、ピストンを交換。パーツがなじめば、その効果も期待できる。

 17年末のSS王座決定戦で、07年オールスター以来、2回目のSG優勝を飾った。レース後は号泣。その後は、「1つ勝ったが、これからのレースがもっと大事」と繰り返した。自らを発奮させるための言葉だ。次のSG、18年1月、ここ飯塚での全日本選抜は準優勝。責任を果たした。

 オールスターは相性がいい。過去9回も優勝戦にコマを進め、08年は準優勝。初戦は5着に敗れたが、レースはまだ4日間残っている。「初日だから」と前を向く。優勝戦線から脱落するわけにはいかない。

 強敵は初日好内容の松尾啓史だ。3秒379の最速タイムで1着をもぎ取った。試走抜群の中村友和に穴気配。3連単は(8)-(7)(6)-(7)(6)(3)(2)の6点で勝負し、(7)(6)-(8)-(7)(6)(3)の4点を押さえる。