長田頼宗(32=東京)がイン逃げで1月平和島周年に続く、今年2度目の特別戦優勝を飾った。2着には上野真之介、3着には西山貴浩が入った。

 インからコンマ05のトップスタートを決めると、上野の攻めを封じて1Mを先マイ。独走態勢に持ち込んだかに見えた。しかし、バックでは2番差しで伸びてきた西山の姿が。とっさに左へハンドルを入れ、行く手を阻んで決着をつけた。「西山君には厳しかったけど、優勝しかなかったので」。

 4月の住之江周年では優勝戦1枠も、平尾崇典の大まくりを浴びて5着と大敗した。悔しさが残ったが、長田が得たものも大きかった。「あの敗戦があったから、勝つ意識をしっかり持てた」。それでも決して満足感に浸ってはいない。「住之江でG1かSGを勝つことでしか、リベンジは果たせないと思うので」。今後の目標は年末のグランプリ出場に置く。「残り半分以上あるけど、いい位置をキープできるようにしたい」とヒーローは前を向いた。【工藤浩伸】