渡辺雄太(23=静岡)が同県の簗田一輝を目標にして番手まくりを放ち、歓喜のG3初Vを飾った。渡辺のS級優勝は16年12月立川ヤングGP以来で、通算3回目。

 まさに静岡コンビの勝利だった。打鐘で川村晃司が切ったところを簗田がすかさずたたいて主導権を奪った。佐々木豪のまくりに合わせてバック手前から渡辺がスパート。渡辺には川村が続いていたが、ラインの絆は最終4角でも見せ場があった。逃げた簗田が余力を振り絞って川村をけん制して、渡辺をアシストした。表彰式で渡辺が「簗田君に感謝」を繰り返したのも無理はない。

 日ごろ自力で戦っている渡辺にとって初めての番手戦だったが「イメージトレーニングをしていたから問題なかった」と納得顔で話した。今後も本来の戦法にこだわり「南関を代表する自力選手になりたい」と目標を挙げた。