前田淳(41=山陽)が2回目のスタートで、2枠から会心の飛び出しを見せて逃げ切り、地元グレード戦初制覇を飾った。前田の優勝はG2初制覇した14年5月伊勢崎スターライトCC以来、4年2カ月ぶりで通算13回目(G1・1回V含む)。2着に丸山智史、3着に桝崎陽介が入った。

 前田は描いた青写真の通り、完璧なレースで圧勝した。今大会は最高走路温度が65~66度と高く、追う方はタイヤの滑りに泣く選手が大半だった。前田は「こんなに滑る走路なら、2枠だし優勝のチャンスはあると思った。人気にもなると思ったし、いい意味でプレッシャーもあった」と闘志を燃やした。

 だが、1回目のスタートは自身の異常発走。「みんなに迷惑をかけたし、後味が悪いですね。申し訳ない」と反省した。今大会は初日の他落を乗り越えて優勝。メンタルの面で大きな収穫を得た。【大野義孝】